全閣僚靖国参拝せず 中国の首脳部は「してやったり」とほくそえんでいる(東海新報)



残念だがそのとおりでしょう…




 
中国の首脳部は「してやったり」とほくそえんでいることだろう。一度切り損ねた外交カードが、これからも使えそうなことがはっきりしたからだ。「全閣僚靖国参拝せず」という主見出しに「終戦記念日・内外反発避ける狙い」という脇見出しは、主権国家が主権を放棄したに等しいていたらくを物語っている▼「靖国カード」が“発効”していたのは、小泉前首相以前の歴代内閣まで。その呪縛を経ちきったのは、むろん小泉さんで、とどめの一発終戦記念日の八月十五日をわざわざ選んで参拝したことだった。それまで首相の靖国参拝に対する賛成、反対はほぼ拮抗(きっこう)していたものが、直後の世論調査では賛成が急上昇した。これは中韓内政干渉に対する嫌悪感と、困難を恐れずに立ち向かった小泉さんの勇気に贈られた賛辞だった▼首相に就任後さっそく中国を訪れた安倍首相が冷え切った日中関係を修復するため、どんな「闇取引」をしたのかは定かでないが、中国が靖国カードをちらつかせることはなくなった。そして安倍さん自身、参拝するともしないともあいまいなままにし、八月十五日を選んで参拝するという“サプライズ”が起きる可能性は1%以下の確率となった。ゼロではないが、限りなくゼロにちかい▼参拝閣僚なしというのは歴代になく、それはトップの姿勢と無縁ではない。戦後レジームからの脱却を謳う安倍さんが、そのほつれた糸をほどこうとせず、逆にみずからをがんじがらめに縛り付けたとしたらそれは哀しいことである▼中韓の反発をおそれるあまり、信念を曲げ、妥協したのだとしたら、それは怯懦(きょうだ)として片づけられるが、主体性を放棄したら、失う国益ははかりしれない。安倍さんに対する信頼と訣別する時が来ないことを祈るばかりだ。


ソース・東海新報
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/column.cgi


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(´Д`)ハァ… 私の今の心境を代弁しているような記事です。



先日下記のエントリーで、首相の靖国参拝の可能性について書きましたが、その後「全閣僚が参拝しない」というニュースが流れてきました。全閣僚って何だよオイ…


◇安倍首相は靖国参拝をしてはどうか
http://d.hatena.ne.jp/hiroyki/20070808/1186546336


◇全閣僚、終戦記念日靖国参拝せず
http://www.asahi.com/politics/update/0810/TKY200708100240.html



せっかく小泉前首相が靖国カードの無効化に成功したというのに、わずか1年で外交カードとして復活させてしまいましたね。


早速、調子にのって韓国の中央日報には下記のような社説が掲載されています。


◇日本内閣の靖国神社参拝、永久中止せねば
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=90165&servcode=100§code=110



あいまい戦術を取った挙句にこんなことまで言われて、正直情けなすぎます…
最初にボタンを掛け違えると取り返しのつかない事態になるという典型かもしれません。



上記の東海新報の記事にあるように1年前に小泉前首相の靖国参拝を支持した国民の多くが、「中国・韓国の明らかな内政干渉を嫌悪」したことと「戦争で亡くなった英霊に対して現在の為政者が敬意を払う」という諸外国では当然の行為に対する賛成論ではないかと思います。


下がり続ける内閣支持率を浮揚させる手段はひょっとするとこの靖国参拝だけだったかもしれません。
しかし、単に政権維持という手段のためではなく、安倍首相の信条を封印し続ける姿勢には、正直ガッカリしますし、首相に期待し続ける保守層の諦めと訣別を加速させるのではないでしょうか。


小泉前首相は、様々な場面でうまく「敵キャラ」を作り、ギャンブルを仕掛けて勝利してきましたが(こういう手法がいいのかは別にして)、安倍さんはあまりにも勝負を避けすぎているような気がします。(よく言えば状況判断をしすぎている)


この問題でいつまでも「不戦敗」で放置するのか、それとも在任中には信念を貫くのかによって、大げさに言えば安倍首相の政治生命が変わってくるような気がします。どういう形で政権を手放すことになるのかわかりませんが、こういうスタンスでは再登板する機会を摘んでしまっているような気が…





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